アオガエル
田んぼに水が張られ、苗が風に揺れる様は、いつ何処で見てもほっとする風景である。日本各地の何処にいても、この田園風景だけは変わらない。私たち日本人の現風景なのかもしれない。
そして田んぼと言うと必ずセットで思い出すのが、オタマジャクシであり、カエルである。満天の星空の闇の中で聞くカエルの大合唱は、田舎で育った者にとっては、あたりまえの心地よい騒音である。
ところで普通のアマガエルに比べ、一回り大きなアオガエルがいる。田んぼにいればたいていはシュレーゲルアオガエルである。森の木の上で昼寝をしていれば、モリアオガエルである。アマガエルは球形の卵を水草の根元に産み付けるのに対し、シュレーゲルアオガエルは畦に、モリアオガエルは木の枝や葉に、泡状の固まりのように産み付ける。
村ではこの他に、ヒキガエルやトノサマガエル、ツチガエルなど数種類が棲息している。ユーモラスで、愛嬌のあるカエルやオタマジャクシは、子供の頃の格好の遊び相手であった。今でもみんな、昔のように子供たちが相手をしてくれるのを待っているはず。
文/柴田 喜久子