アズキナシ

アズキナシ

 例年より少し遅く、本格的な雪の季節となりました。当然ですが、周りに花を見つけることが出来ず、ついつい上を見上げて実を探すようになりました。そして気づくのは、枝にたわわに残っている柿です。昔ほど干し柿や大根の柿漬けを作らなくなったのでしょうか。
  先日、「名前を教えて」と尋ねられた実は、アズキナシでした。小豆のような小さな形で果実がじゃりじゃりとした梨状なので、アズキナシです。葉が落ちても、場所によっては雪が降ってからも実を見ることができます。ナナカマドの仲間なので花は同じ時期に咲き、形もよく似ていますが、少し大きくて数は少なめです。葉は羽状複葉ではありません。
  今年の初夏は、須川湖に通う前に”あれもそうだったのか”とわかるほど、とても多くの花が咲きました。そして、秋の大木の実はみごとで、今まで見つけられなかったのが不思議でした。
  ブナが5〜8年に一度豊作になって、昆虫や動物たちが食べきれないほど種を作り、子孫を残すのはよく知られています。アズキナシたちにもそういう方法があるのです。人間の役に立って子孫を残す植物があれば、人の生活に近いところで繁栄している植物もあるわけです。
  柿ももいでいろいろ利用してやりましょう。鳥に残してやるのも悪くはありませんが。アズキナシの果実酒もなかなか捨てたものではなさそうです。

文/柴田 喜久子


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