ムツヒダリマキマイマイ

ムツヒダリマキマイマイ

 今、まるごと自然館に十種類・二十数匹のカタツムリがいる。なぜ「数匹」かというと小さすぎて数えられない種もいるからだ。
  事務室の前に並んでいる飼育箱の中で、皆さんが目を止めるのは、なんといっても
「ヒダリマキマイマイ」「ムツヒダリマキマイマイ」だ。
  時計の針の進行方向と反対に巻いているカタツムリで、殻の高さが3cmほどで、幅は5cm近い大きさである。
どちらも殻は濃い褐色で、軟体は黒っぽい。村で食べていたのは、このカタツムリだったそうだ。

  6月に焼石岳で見つけたムツヒダリマキマイマイは、三日後に多くの卵を産んだ。線虫やハサミムシの被害にあい、今その中の三匹の幼貝が生きている。11月現在9mm・7mm・5mmと大きさに差が出てきて、透きとおっていた殻にも黒点が見えてきた。何年ぐらい生きるか、とよく尋ねられる。本には5年ほどと書かれているが、このまま飼い続けていたら分かるかもしれない。

  人間以外の生き物は、種の存続のために生きているのだから、何かを捕食しながら生きて、何かに捕食されて終わるのが多いだろう。親カタツムリの殻のふちにウジを見つけた。
  卵を産んだムツヒダリマキマイマイが死んでいるのに今日気付いた。

文/柴田 喜久子


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