ダケカンバ

ダケカンバ

ダケカンバ

 村で言う「タッチラ」である。
「岳樺」と表わすように亜高山帯に生えるが、県内には標高500m付近からあるらしい。栗駒に向かう国道342号線では、「野鳥の森」入り口あたりから見られる。雪崩や地崩れが起きやすい斜面で他の樹木が育ちにくい場所に多いのは、日当たりのよいところを好むからだ。高木になるが、標高が高ければ積雪や風の影響を受け、樹高が低くなり地を這う形になる。
  雪が消えると、長い枝の先に細長い尻尾のような雄花の集まりを下げる。マツカサのような実になるのは、短枝の先に上向きにつく雌花の集まりである。自分の下に次世代の樹が育ちにくい割には.遠くまで風に運ばれそうもない形の種ある。
  花らしからぬ花ゆえか、興味を持たれるのは独特な樹皮である。「シラカバ」より褐色な表皮は、成木になると紙のように薄く剥がれ、火付けに用いられる。曲りくねった樹形とあわせて、不気味と言われることもある。ちなみに、村周辺には自生の「シラカバ」はない。
  春の薄黄緑の芽吹きも、秋の黄葉もいいが、すっかり葉を落とし、霧氷をまとって紺碧の空を背景に佇んでいる姿も捨てがたい。

文・写真/柴田喜久子



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