オオタキマイマイ

オオタキマイマイ

オオタキマイマイ

 この村では、登山道を歩いていても、自動車で走っていても、意識の底にあるものが足を止めさせます。それは、花だけではなく、樹木や昆虫や動物だったりします。その中の一つが、「オオタキマイマイ」です。
  山形の大滝五百太が発見した、3センチぐらいの大きさの、濃くきれいな渦巻き模様をもつカタツムリです。亜種の「エムラマイマイ」は段々に白っぽい帯があり、軟体の背の模様が少し違います。見つけやすいアオモリマイマイや、ムツヒダリマキマイマイのようには動き回らず、キャベツを食べる量も少ないようです。
  ブナなどの樹上やササの葉についていることが多く、焼石岳や秣岳の登山道でよく見かけます。ところが、村では民家の近くで生息している所があります。エゾエノキの葉や樹の上にいると、国蝶「オオムラサキ」と同じ樹に住むかもしれないという夢を持たせてくれます。よく見るカタツムリに比べて、繁殖しやすいとは思えません。秋田県でも環境省のレッドリストでも、準絶滅危惧種です。
  環境が変わったからといって、遠くに移動することも飛んでいけるはずもなく、限られた場所で生きていくしかない“生きもの”です。声をあげて抗議することができない生きものたちをどう残すことができるか、私たちが考えなければと思うのです。

文・写真/柴田喜久子



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