その3坊主とムジナ

坊主とムジナ

手倉 本間 智佐子

かし、ある山のふもとさ、小さな村があったど。
 村の畑さ、毎晩のようにムジナが出て作物にいたずらしてえだんだど。みんな困ってだば、一人のじいさまが「裏の山さえぐど、大きい穴あるんべ、あっこさかぐれでるびょん、えぶしかげでみるべや」と口出したど。それで、みなして穴の出口に杉の葉や草、しばを集めで、それに火つけで、モーモーどえぶしたど。
 したば、何かゴソゴソ音がして、ゴホッゴホッと大っきいセギして、何か出できだど。
「ほれ、ムジナだ、つかまえろ」と…よく見ると、黒衣を着た大っきい坊主が、風呂敷包みを背負って穴がら出てきて、「ああ苦しがった。旅の途中で穴めっけで、一眠りしてだば、えぶしかげられで、なんたら苦しがったて」と、ブツブツ言ってだけど。
 みんなどでんして、「あやぁしかだねがったなや、あんまりムジナぁいたずらするなで、捕ろがどて…悪りがった、ごめんしてけろ」とあやまったど。
 坊主は何やら小言を言いながら、言ってしまったど。
みんながっかりして、
「あ、こごにゃムジナいねぇがったんだ」と話しているど、遠くの方で、あの坊主が叫んでだどー。坊主は大きい包みの中から、ムジナの子っこを、五、六匹出して遊びだしたど、みんなどでんして、「やられだー」と、口を開けて見でるしかねぇがったどー。
トッピンパラリのプ〜

(終わり)


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