その7新米小僧のお経と泥棒

新米小僧のお経と泥棒

岩井川 佐藤 洋子

、ある山奥のお寺に和尚と新米小僧が住んでいました。
ある日、和尚は麓の村に出かけることになり、小僧に「早くお経を覚えなさい」と言って出かけました。
小僧は、仏さまの前に座りましたが、まだ新米なので、お経がよく分りません。ナンマイダー、ナンマイダーばっかり繰り返していましたが、だんだん退屈になってきて、片目をそっとあけてみると、破れた壁の中から、一匹のネズミがチョロっと顔を出した。そこで早速小僧は「何やら一匹チョロチョロ、何やら一匹チョロチョロ、ナンマイダー」とお経をあげた。また、片方の目をあけ見ると、今度は反対の壁の穴からチョロッと出てきたので「またもや一匹チョロチョロー、チョロチョロー、ナンマイダー」とやっていました。
しばらくして、今度は両目をあけて見ると、ネズミが二匹揃って顔を出しました。そこで小僧は「今度は二匹チョロチョロ、今度は二匹チョロチョロー、ナンマイダー」とお経をあげつづけました。
この時、近くに泥棒が来ていて、本堂の軒下に様子を見にそーとのぞくと、小僧が「何やら一匹チョロチョロー、何やらチョロチョローナンマイダー」とお経をあげたので、泥棒は、びっくりして、仲間の所へ逃げて来て、「俺のどご知ってるみだいだぞ」と言うと、「そんなことない、俺が行ってくる」と、本堂をのぞくと、小僧は「またもや一匹チョロチョロー」と言ったので、仲間もびっくりして、戻ってきました。
「やっぱり、分っているみたいだ。もう一度行ってみよう」と今度は二人で行ってのぞいてみると、小僧が「今度は二匹チョロチョロー、今度は二匹チョロチョローナンマイダー」と言ったので、二人共びっくりぎょうてん、泥棒は逃げて行ってしまったどー。
トッピンパラリのピー

(終わり)


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