その15 屁に追い払われた盗っ人

屁に追い払われた盗っ人

手倉 本間 智佐子

、あるどごろさ三人の娘っこ達えだけど。そして、正月も来るどごで、三人で餅つき始めだけど。そごさ盗人あぬぎ足、さし足、忍び足でなにがええものねぇべがど、あだりキョロキョロど見でだば、一番上の姉ぁ、
「ぬすびどぉーん」
と、屋根抜き飛ぶべがど思うほど大っきい屁ひったけど。
したば盗人ぁびっくりして二足、三足後ろさ引っ込んだけど。んだども娘達ぁ何事もねぇようにして、
「ヨイショ、ヨイショ」
と、餅つぎだけど。盗人ぁ、ほっとして胸なでおろして、まだ一足、二足ど進んだじぎ、今度ぁ、二番目の娘っこぁ
「ようじーん」(用心)
って、これまだ地鳴りするほど大っきい屁ひったけど。
 盗人ぁびっくりして、今度ぁ分がられでしまったどて逃げろがど思ったのも、娘達の方見だば、何事もねぇようにして、
「ヨイショ、ヨイショ」
ど、餅つぎだけど。盗人ぁびっくりしながらも、やれやれど、一安心して、まだ、ソロソロと戸開げで敷居まだいだ。その時、一番バッチの娘こぁ
「ブデブデーーーーー」
って、天まで届くほど大っきい屁ひったけど。盗人ぁ、びっくりしたのなんのって、あったもんでねぇけど。
「あぁ、やっぱり俺ゃ来てだごど分がってだんだど思って、何にも盗らねぇで逃げるど思ったのも、腰ぁぬげでしまって、すってはってやっと逃げで行ったけど。
 トッピンパラリーのプー

(終わり)


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