東南アジアを中心に兆候 −感染症(10)新型インフルエンザ−
(2007.10.29更新)
○新型インフルエンザとは
インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染して起こる病気です。ヒトだけでなく、他の動物もインフルエンザウイルスに感染します。通常はヒトからヒトへといったように同種の間でしか感染しません。しかしウイルスの性質が変化して、ヒトに感染しなかったインフルエンザウイルスがヒトに感染するようになって、ヒトからヒトへと感染するようになります。この性質が変わったウイルスを新型インフルエンザウイルス、そのウイルスによって起こるインフルエンザを新型インフルエンザといいます。
2003年11月以降、タイ、ベトナム、インドネシアなど東南アジアを中心に通常ヒトに感染することのない高病原性鳥インフルエンザに312人が感染し、190人の死者が出ています。海外ではヒトからヒトへの感染が疑われる例も報告されていることから、ヒトからヒトへ感染する新型インフルエンザへと変異し、世界的に流行することが危惧されています。
万が一発生した場合は、抗インフルエンザウイルス薬と移動制限を行うことで、流行の拡大を遅らせ、対策を講じることになります。
○新型インフルエンザの症状
鳥インフルエンザの症状としては発熱(38℃以上)、のどの痛み、咳などの一般的なインフルエンザの症状に加えて呼吸困難、下痢、嘔吐などがみられましたが、新型インフルエンザに変異した場合の症状は、現在のところ予測が困難な状況です。
日本で流行した場合、約4分の1の人が感染すると予想され、医療機関を受診する患者数は、最大で2500万人と推定されています。
○予防方法
新型インフルエンザのワクチンは現時点ではありません。
風邪やインフルエンザと同じでウイルスに負けない丈夫なからだづくりをしましょう。
- 手洗い・うがい
・・・外から帰ったら必ず手洗い・うがいを。
- マスク
・・・外出するときはマスクで予防を。
- 人ごみに行かない
・・・インフルエンザなどが流行しているときは人ごみを避けましょう。
- 健康管理
・・・十分な睡眠やバランスのとれた食事で免疫力を強化し、体力をつけましょう。
- 温度・湿度対策
・・・室温20℃、湿度50%以上にすると、インフルエンザウイルスの生存率は約5%にまで落ちます。
口から始める歯の健康づくり(4)
−歯周病と糖尿病の密接な関係−
(2007.10.29更新)
糖尿病が血管や神経を侵し、悪化すると、傷口が治癒しづらく、足の一部が壊疽(えそ)を起こしたため、膝から下を切断といったことは聞いたことがあると思います。だから、歯周組織の末端に糖尿病によって十分な血液が行き届かないために、結果として栄養や免疫を担当する細胞が十分に配給されにくくなり歯周病が悪化する。この関係はご理解いただけると思います。
糖尿病になると、どんな症状が全身的に見られるでしょうか?口、喉が渇く。なぜ?尿がたくさんでる(頻尿)と、体の水分量が減少、その結果唾液量が減少し、だんだんネトネトした唾液の割合が増えてきます。結果として、歯周病の原因菌が繁殖しやすくなり、歯周病が進行しやすくなる。さらに、高血糖下では唾液や歯肉の隙間から出てくる歯肉溝滲出液の糖分濃度が高くなり、この状態も歯周病菌の繁殖に適しています。他にも、糖尿病の患者さんでは、細菌を食べる好中球の働きが低下することがわかっています。
また、糖尿病は糖が栄養素として体内で燃やされ、排泄されるまでの流れに異常が起きる病気ですが、タンパクの代謝にも影響を与えています。歯周組織を作っているのはコラーゲンというタンパクですが、糖尿病はコラーゲンの量や質にも影響を与え、歯周組織を弱体化させてしまうのです。
つまり、感染防御機構が十分に機能しないばかりか、組織を修復する働きも低下することもわかっています。
さらに大きな問題があるのですが、少し難しくなりますのでまた今度ということで・・・。
参考文献
富田 隆 著 「歯周病の本当に怖いわけ」