教育・文化

教育長年頭雑感 「よく話し、よく聞く」

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
 自分の言いたいことを相手に分かるように話すことができるようになりたいものです。また、相手の心の内もなるべく深く理解できるようになりたいものです。
 昨年のこの欄でも、最近のこどもたちの様子について書かせてもらいましたが、今年は「自分の思いを相手に話す、相手を理解する」という角度からふれてみたいと思います。
 他市町村の小学校の複数の先生方によりますと、「最近のこどもたちは、以前に比べると喧嘩が多いように思う。」とのことです。仲良く遊んでいるな、と思っているといつの間にか喧嘩になっているというのです。「喧嘩の原因はいろいろあるようですが、最近目立つことは、自分の心の中には言いたいことがあるけれども思うようには話せない、ということから自分もイライラすれば相手もイライラしてくる。最後まで話が進まないうちに、ついカッとなって手を出し合うみたいです。」と分析しています。また、その先生たちは「こどもたちが、自分の思いを自分なりに表現することに難儀している一因として、親の姿勢にも関係があるのではないか、一例として、○○さん、右と左のどっちにする?と他のこどもに尋ねると、側から親御さんが間髪入れずに、○○さんは右だよね、と助け舟を出す光景が多い。これではこどもたちが自分で考えたり話したりする必要がなくなってしまう、子どもが自分で考えたり話したりするための(訓練の)絶好の機会をなくしてしまうのではないか。」とも言います。
 可愛さ故の親の言動でしょうが考えさせられることでもあります。
 私達の身近な世界ではいかがなものでしょうか。
 私達の国には「目は口ほどに物を言い」という言葉があります。目の動きや輝きなどから相手の心の内を推測することは重要ですが、これは口の働き(表現する)の重要性を過小評価しているわけではありません。むしろ、最近は価値観が多様化してきていますし国際化に代表されますように、従来とはまた別の意味で、様々な人々と話をしておお互いが理解し合うことが重要になってきています。先ほどの子ども同士の「喧嘩」をなくすためだけでなく、日常生活においても、そしてビジネスの世界などにおいても、いかに相手の願いなどを理解しながら自己主張をして双方が成り立つようにするか、などから考えても話をしてお互いが理解し合うことが益々必要になってきていると思います。
 秋田県人はこの分野において概して、他県の人と比べて若干弱さがあるという指摘があります。本村についても当てはまるようなことがあるかもしれません。
 自然や人情が豊かで、歴史と文化や伝統が脈々と息づく私たちの村の人々の心の中には語る内容がいっぱい詰まっております。あとは、このことを自覚し、誇りに思いながら、いかにして上手に外に発信していくか、そのためにいかにして自分を鍛錬していくかが一層重要になってきていると思います。

教育長  鶴飼 孝 


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