東成瀬村役場

デンバー海外研修記

デンバー海外研修記(6) 異文化を肌で感じた8日間

髙 橋 陸 斗

私が8日間に渡り、貴重な体験をさせて頂いた研修の地は、日本から飛行機でおよそ11時間半のところにある、アメリカコロラド州のデンバー市。日本とは15時間の時差があり、そこにある日本館は、以前から東成瀬村との国際交流活動が盛んな場所である。
いつか私も、この研修に参加したいと密かに願っていたところ、この度ようやくチャンスが訪れた。

今回の研修は、デンバー市から車で1時間程の場所にあるサライダ市にも足を伸ばし、これまでよりも更に充実した内容となった。そのサライダ市は、定年退職後、第二の人生を送りたい地といわれるほど魅力的な土地だと耳にし、私の期待も大きく膨らんだ。
以前からあこがれていたこの研修に、参加する機会を得た私は、参加させて頂くからには、限られた時間の中で、積極的に現地の人たちとコミュニケーションをとり、自分の将来の糧になるような体験をしたいという思いを胸に抱きながら研修に臨んだ。
事前研修を受け、数々の情報を得たりしながら準備は万端のように思えたが、これからの活動に期待感が高まる反面、単独で活動しなければならないホームステイは多少気がかりな面も隠せなかった。
ところが、その不安は一気に消え去った。私が宿泊することになったホストファミリーであるクレッグさんは、バスルームに浮世絵アートを施すほどの親日家とあり、私と打ち解けるまでそれほど時間を要さなかった。その瞬間、私は、ホストファミリーに恵まれたことに安堵し、気づけばホストファミリーとたくさんのかかわりを持ち、交流を深めていた。このことが、私にとって一番大切な思い出となったことは言うまでもない。

自分の知っている単語とジェスチャーで「伝えたい」という私の積極的な思いと、それを真摯に受け止め、理解しようとするホストファミリーのハートが合致し、自然とお互いに笑顔で会話を楽しんでいる時が私にとって最も充実した時間となった。また、自ら積極的にコミュニケーションをとるという目的を果たすことにもつながった。
その中で、自分の将来の目標であり、今、一番関心の高い医療・看護のことについて話題にすると、クレッグさんから、日本の看護は丁寧なイメージを持っているということが伝えられた。その他にも、多くの会話を通して、日本とアメリカの差異について知るいい機会となり、アメリカの良さ、日本の良さをそれぞれ感じると共にホストファミリーに日本の、そして東成瀬の良さを伝えることができたと実感した。

さて、今回の研修でもう一つ忘れられない活動は、ホームレスの食事支援だ。東成瀬では決して味わうことのできない貴重な体験だった。このような活動が治安を守っているのだろうと感じた。改めて日本の治安の良さを再確認する機会となった。私達は日頃から、いろんな方々に守られて安全な生活が出来ているということを忘れてはならないと痛感させられた。

研修を終えた今、これからこのような研修に参加しようかどうか悩んでいる後輩がいたら、迷わず勇気を出して参加することを勧めたい。異文化を肌で感じられる体験を通して、広い視野で物事を理解し、異文化を受け入れる柔軟な力を身につけることができるからだ。ぜひ、一人でも多くの人に私と同じような体験をさせたいと願うばかりだ。
世界に交流の輪を広げている東成瀬村。今回の貴重な体験は、この村に生まれ育ったからこそ得られる恩恵であり、この体験を今後に活かし、いつかこの村に何らかの形で恩返しをしたいと思っている。

最後に、この研修を成功させるために携わった多くの皆様に感謝の気持ちを伝えたい。また、この研修で得たたくさんの出会いにも感謝したい。数々のかかわりを通して、多くのつながりを得たことは自分にとって大きな財産となったことを確信している。
今回は、異文化を肌で感じる貴重な8日間の研修に参加させて頂き、本当にありがとうございました。

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デンバー海外研修記(5) デンバー研修を終えて

菊 地   大

私は、以前から異国の生活や文化に触れて自分自身の視野を広げたいと思っていました。また、コミュニケーションの力をさらに向上させる絶好のチャンスだと考え、今回の海外研修に参加させていただきました。今、振り返ってみても本当に得るものの多いあっという間の一週間でした。

一日目。バスと飛行機による長時間の移動で体のいたるところが痛くなりました。特にデンバー空港までのフライトは、十時間ずっと座りっぱなしで窮屈で仕方ありませんでした。しかしCAさんの優しい笑顔に癒され、気分をくつろがせることができました。
無事に到着して、午後からはメジャーリーグを観戦しました。観戦しながら何か食べたいと思い、友達二人と「ナチョ」というスナック菓子を買いに行きました。しかし、いざ注文しようとすると、緊張のあまり「three…one…」という意味不明な単語しか出てこないのです。初日から自分の英語力のなさが悔やまれました。その晩は現地のホテルに泊まりました。

二日目は、最初にサライダ市のコヨーテクリーク小学校を見学しました。印象に残っているのはアメリカと日本の学校の違いです。たとえば、日本では教室での自分の座席が決まっているのに対し、アメリカでは好きな席で勉強ができるそうです。自由を尊重するアメリカの教育方針らしいなあと思い、「次に生まれ変わるならアメリカ人がいいな」と想像してしまいました。しかし、時差のせいかとても眠く、デンバーからサライダまでの移動の間はほとんど睡眠に費やしてしまいました。
サライダに着いてからはホームステイ先のリク・トンプソンさんに挨拶をしました。その晩はリクさんの知り合いが数人招かれ、一緒にバーベキューをしました。日本の文化についてもいろいろと聞かれ、多くの人と交流することができました。

三日目は、サライダの有名なアクティビティーであるカヌー体験をしました。まず、少しきつめのライフジャケットを準備して、バスで上流に向かいました。次に、カヌーを楽しむ上での注意点やこぐ時の掛け声を説明してもらいました。
七人でカヌーに乗り込み、水に揺られながらしばらく進むと、ちょうどいい日差しとさわやかな風で私はいつの間にかうとうとしていました。たまに体にあたる冷たい水が眠気を覚ましてくれましたが、それすらもくり返すうちに気持ちよく感じてしまいました。サライダの川は、東成瀬村の川とせせらぎや水流のスピードが似ていて、故郷にいるような感覚になりました。東成瀬村でもこのように自然をめいっぱい味わえる企画ができないだろうか、と考えました。カヌー体験が終わるころには、もう時差で眠さを感じるようなことはなくなっていました。その後、サライダの歴史資料館でこの町について学ぶことができ興味深かったです。

四日目は、私が今回の研修で一番緊張を感じている「一人だけのホームステイ」です。サライダで二晩お世話になったリクさんに別れを言い、デンバーに戻り、すぐにそれぞれのホストファミリーに分かれて出発しました。私は日本語が少し分かるユウジさんという男性にお世話になりました。ユウジさんが住んでいるマンションには、サムさんという同居人がいて、彼とは偶然にも趣味が合い、最近話題になっているゲームの話をしました。経験豊富なサムさんは、英語の苦手な私にも理解できるように簡単な単語を使ってゆっくりと話してくれました。そのおかげで、すべてではありませんが内容を理解することができました。
夕食の後、ユウジさんと一緒に憧れのジムに行きました。普段学校で使用しているものとは全然違うトレーニングマシンに興奮しながら、思いきり筋トレを楽しむことができました。とても充実した一日となりました。

五日目は、日本語を学んでいる現地の高校生たちと一緒に日本の布わらじ制作なども行いました。
私の将来の夢は、農業家になって野菜作りをすることです。そのためアメリカの農場見学をさせてもらいました。アメリカの農業は最先端の技術をどんどん導入していると思っていましたが、実際は伝統的な土の栽培をベースにして地道に改良を加えていく形で行われており、大変驚きました。それでもやはりアメリカの農業は何もかもスケールが大きいと思いました。農地の所有者の方にお話を伺い、農業従事者として必要なのは、技術はもちろんのこと、農業仲間との円滑なコミュニケーションであると気づくことができました。

「今日が最後」と思ったからか、六日目は一週間の疲れが一気に噴き出してきた感じがしました。心地よい疲労感の中でこの一週間を振り返ってみると、その場でどうにか解決しようとするアドリブだらけの英会話体験も含めて、すべてがとてもいい経験だったと感じました。
この研修の中で様々な人と出会えたことや、普段とは全く違う背景の、たくさんの思い出を得られたことは一生の財産になると思います。しっかりと会話はできなかったものの、どうやって相手に伝えようか考える発想力が身に付き、コミュニケーションの力も確実に向上させることができたと思います。これからも苦手なことを補う方法を考えながら、さらに成長できるように積極的に行動していきたいと思っています。今回の海外研修に参加することができて本当に良かったです。

私は高校を卒業したら進学し、農業について学ぶつもりです。今回の経験も活かしながら、一生懸命に農業従事者として必要な知識やスキルを身につけて、東成瀬村の発展のために是非役立てていきたいです。